アジサイの季節に訪れた鎌倉宮(鎌倉市)
鎌倉は狭い範囲に観光名所が集まっているので散策しやすい。
良い観光地な上に東京からすぐに行くことができるとあって、来訪者が多く休日だと江ノ電の車両がすし詰めになることもある。
そんな人気のある鎌倉へアジサイを見に出かけ、鎌倉宮も訪ねてきた。
鎌倉宮のようす
そのため詳細がよくわかっていなかったが、境内の説明板を読んで次のような由緒と知った。
鎌倉宮
祭神…護良親王(大塔宮)
創建…明治2年(1869)
護良親王は、後醍醐天皇の鎌倉幕府倒幕の動きに呼応して幕府軍と戦うなど、貢献しました。
幕府が滅亡し天皇親政が復活(建武の新政)すると征夷大将軍に任じられましたが、その後足利尊氏と対立して捕らえられ、二十八歳で非業の最期を遂げました。社殿の後ろ手に残る土牢が親王最期の地と伝えられています。
十月には境内で薪能が催されます。
◇
悲しい歴史を持つ神社だが、後世に伝わるように宝物館に資料を残していたり石牢が現存していたりする貴重な史跡にもなっている。
気分が落ち込んでしまったが、気を取り直して目的の獅子頭を見てきた。
獅子頭と獅子頭守
まず獅子頭だが、厄除けや魔除けをしてくれるといわれていて、行事で見かける獅子舞の頭部分のみの形をしている。
参拝者が無料で使える休憩所に飾られていて、大小さまざまなサイズがあり、古びた獅子頭からは年季を感じられて風情があった。
また参拝者が持ってきた獅子頭守の納め所も併設されていて、整然と並んだ姿が愛らしかった。
獅子頭について説明板があり、次のように紹介されていた。
鎌倉宮と獅子頭
獅子頭は古来より、厄除け・魔除けのお守りとして知られ、鎌倉宮の御祭神・大塔宮護良親王におかれましても、ご自身の兜の中に入れて戦い、鎌倉幕府打倒を果たしたという誠に由緒あるものです。
玄関に置いて置くと悪いものを打ち払い、福を招き、車にのせておくと、身代わりとなって大難を小難に、小難を無難に、と守り導いて頂けます。
石牢
続いて有料エリアとなる石牢と宝物館へ向かった。
有料エリアは境内の一部なので天候に左右される。
あいにくこの日は雨が降っていて、傘をさしながらの散策になった。
石牢は自然の洞窟を利用したもので、入り口に扉をつけた簡素なものだった。
近くに説明板があり次のように書かれていた。
護良親王御土牢
二段岩窟
建武元年十一月より翌二年七月二十三日迄約九ケ月の間ここに御幽居し給ふ
今より六百四十三年前(昭和五十三年)
死去の御年…二十八
深さ…約四メートル
広さ…八畳(四メートル四方)
◇
もちろん中へ入ることはできないが、外から見ても環境が劣悪なのは想像できる。
実物を見るまでは物語のようにとらえていたが、実際に訪れると史実だと体感した。
鎌倉宮宝物殿
宝物館は部屋に置かれている史料をガラス越しに見るタイプで、さっき見てきた石牢について描いた絵物語があった。
ほかにもいろいろ保管されており、歴史がちゃんと残されていることに感動した。
通常、社寺には宝物館などないところが多く、史料は一般公開されない。
鎌倉宮のように、めったに見れない貴重品を公開しているところはレアなので可能なら見学したほうがいい。
鎌倉宮ではいろんなものが一気にやって来た感じがして気持ちが落ち着かなかった。
そのためアジサイを見ながらしばらく散策し、頭の中を整理していた。
雨の中、傘をさしての参拝は何だか物悲しい。
でも元気に咲くアジサイを見ているうちに気分も落ち着いてきたので、次の鎌倉名所へと向かった。
入手した鎌倉宮のリーフレットと入場券
鎌倉宮周辺のMAP
鎌倉宮
(所在地 神奈川県鎌倉市二階堂154)
■鎌倉宮までの距離(徒歩の場合)
・JR鎌倉駅…約 2.0km(25分)
■鎌倉宮までの距離(車の場合)
・鎌倉市役所…約 3.03km(09分)
・神奈川県庁…約 20.7km(46分)
観光情報についての参考サイト
■鎌倉宮
http://www.kamakuraguu.jp/
■鎌倉観光公式ガイド
https://www.trip-kamakura.com/
→鎌倉市観光協会のサイト
■鎌倉市 公式サイト
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/
■観光かながわNOW|神奈川県公式観光サイト
http://www.kanagawa-kankou.or.jp/
→神奈川県観光協会