タヌキを祀る柳森神社【東京都】

狛犬ではなくタヌキの神獣が鎮座する柳森神社(千代田区)

柳森神社(東京都千代田区)
柳森神社(東京都千代田区)

神社の境内には狛犬や稲荷(キツネ)などの神獣が鎮座している。

秋葉原駅の近くにある柳森神社は「タヌキ」を祀っていて、狛犬ではなく狸の神獣がいると知って訪れてみた。

鳥居横のタヌキの神獣(右側)

柳森神社
柳森神社の神獣たぬき

鳥居横のタヌキの神獣(左側)

柳森神社
柳森神社の神獣たぬき

神社の入口には、狛犬の代わりに神獣としてタヌキさんが2体鎮座していた。

なかなか愛嬌のある表情で印象的だった。

たくさんのタヌキさんが祀られた祠

柳森神社のたぬき
柳森神社のたぬき

タヌキは身近な動物で、実は都心部にも生息している。

しかし、野生動物なので警戒心が強く、また夜行性なのでタヌキと出会うことが少ないのだ。

林の中でうたた寝している野生の狸

タヌキ
東京都内にいるタヌキ

おたぬきさん

柳森神社
柳森神社(東京都千代田区)

愛らしい姿のタヌキがたくさんいて、ほのぼのする神社だった。

柳森神社についての説明板もあり、次のような内容が書かれていた。

「おたぬきさん 福寿神御由来」

江戸開府以来、年と共に諸制度も完備して、漸く泰平の世を迎えた五代将軍綱吉公の御代、将軍のご生母桂昌院様によって江戸城内に福寿いなりと称して創建された。
桂昌院様は、京都堀川の生まれ、八百屋の娘が春日局に見込まれて、三代将軍家光公の側室となり、五代将軍綱吉公のご生母となる。
大奥の御女中衆は、他を抜いて(たぬき)玉の輿に乗った院の幸運にあやかりたいとこぞってお狸さまを崇拝したという。
後世、元倉前甚内橋際 向柳原の御旗本、瓦林邸内に祠を移し祭祀される様になり、明治二年現在の柳森神社に合祀されました。
開運、諸願成就の福寿神として、殊に近年は他を抜いて受験、勝運、出世運、金運向上などにご利益があると信奉されております。
なお当社において頒与する、“おたぬきさん”と呼ばれる土製の親子狸のお守りは、素朴で、たいへん愛されております。

幸神社

幸神社
幸神社(東京都千代田区)

タヌキさんを祀っている柳森神社のとなりには幸神社という稲荷神社があった。

幸神社は柳森神社と合祀されていて、1カ所でタヌキの神獣とキツネの神獣が見れる珍しい神社となってる。

美形の稲荷像

幸神社の稲荷
幸神社の稲荷(東京都千代田区)

幸神社の稲荷像は美形で表情がよかった。

説明板もあり、柳森神社と合祀に至るまでの経緯などが次のように書かれていた(読み取れなかったところは●にしている)。

幸神社御由緒抜粋

幸神社は元芝増上寺大門付近にあり、岸のいなり幸稲荷等と称されていました。ご創建は第百代後小松天皇の御代、足利義満の金閣寺と同じ頃とされています。増上寺の寺域拡張の為、岸町の住人は神田に代地を受けて移りました。今の富山町の一隅に一祠を建立し富山町東松下町五百余戸の氏神を祀りました。
昭和二十年太平洋戦争一段と激しくなった頃、堂守りの某が暮夜密かに柳原宮司を訪ね、着物の袖に巻いた御神●を示し、戦災からお守りできなくなったので、こちらで預ってほしいとのこと。一度は断ったが再三の頼みによりお受けしたのですが、その直後の空襲で富山町東松下町一帯が灰燼に帰してしまったのは単なる偶然だったのでしょうか。
正式には昭和二十二年当社に合祀されました。

住宅地の多い東京都内には、キツネはいないだろうと思っていたが、目撃情報はあるようだ。

そして、柳森神社には珍しい神サマもいた。

祠にネコの神サマ現る!?

柳森神社(東京都千代田区)
柳森神社(東京都千代田区)

柳森神社周辺のMAP

柳森神社
柳森神社

柳森神社
(所在地 東京都千代田区神田須田町2-25-1)

■柳森神社までのアクセスサンプル(徒歩の場合)
・岩本町駅…約270m(04分)
・秋葉原駅…約400m(05分)