水神社と呼ばれていた隅田川神社(墨田区)
神社へ参拝すると狛犬の姿を見かける。
見かける神獣はほとんどが狛犬だと思うが、なかにはオオカミだったりキツネだったりと珍しい神獣が守護していることもある。
東京都墨田区にカメの神獣が守護している神社があると知った。カメの神獣がどのような姿をしているのか見てみたくなり、さっそく参拝してきた。
隅田川神社のようす
神社の名前のとおり、隅田川のすぐ近くに隅田川神社は鎮座している。
神社は最寄り駅となる「鐘ヶ淵駅」を利用すると少し歩くが、区内循環バスだとバス停「隅田川神社・木母寺入口」からすぐのところにある。
循環バスは押上駅が起点となっており、ちょうど駅を利用したからそのまま循環バスで移動した。大人料金は100円と利用しやすく、歩く距離も短縮できて助かった。
隅田川神社の境内はそれほど広くないがきれいに整備されていた。平日だったので人の姿はなくゆっくりできた。
目的の神獣は社殿の前に鎮座しており、「石亀」と呼ばれているらしいが、カメよりも玄武という名がふさわしい姿をしていた。
境内にはいくつか案内板が建てられており、神社の歴史などを紹介していた。
カメの神獣が居るくらいしか情報がなかったので案内板が設置されていると勉強になる。案内板のひとつには次のように書かれていた。
隅田川神社社殿
墨田区登録有形文化財
所在地 墨田区堤通二丁目十七番一号
所有者 宗教法人 隅田川神社
隅田川神社社殿は、元来ここから一〇〇メートルほど北側にありましたが、首都高速道路向島線の建設に伴い、昭和五十年(一九七五)頃、ここへ移されました。
建築形式は、正面一間・側面二間・背面二間の本殿、正面一間・側面二間の幣殿、正面三間・側面二間の拝殿からなる、いわゆる権現造の複合社殿です。
棟札によれば、この社殿は、嘉永元年(一八四八)再建の旧社殿が安政江戸地震により倒壊したことから新築されました。拝殿が安政五年(一八五八)、その奥の幣殿・本殿がそれぞれ元治元年(一八六四)の建築です。
また、当時の大工の名前も確認でき、拝殿が酒井兼次郎・手塚巳之助・同源次郎の三人、幣殿・本殿が手塚伊織による建築であったことが知られています(いずれも浅草在住の大工)。
この社殿は、大正十三年(一九二四)に屋根が瓦葺から銅板葺へ変更されましたが、破風などの屋根飾りのほか、足先の大きい蟇股や虹梁、本殿脇障子の彫刻が、江戸時代後期から幕末頃の特徴を示しています。
隅田川神社社殿は、このように建築年と作者が明らかであり、かつ建築当時の意匠を良好にとどめた貴重な江戸時代の神社建築です。こうしたことから、令和二年八月二十七日付けで墨田区登録有形文化財に登録されました。
令和三年九月 墨田区教育委員会
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隅田川神社はかなり前に文化財指定になっていると思っていた。ところが案内板を読むと、令和になってから文化財に登録されたと知って驚いた。
都内のあちこちに歴史がありそうなものを見かけるけど、意外と文化財登録しているのは少ないかもしれない。
隅田川神社について
隅田川神社
(所在地 東京都墨田区堤通2-17-1)
■隅田川神社までの距離(徒歩の場合)
・鐘ヶ淵駅…約 0.919km(11分)
観光情報についての参考サイト
■Sumida Tourisum Association|すみだ観光サイト
https://visit-sumida.jp/
→ 一般社団法人 墨田区観光協会
■墨田区 公式サイト
https://www.city.sumida.lg.jp/index.html
■GO TOKYO
https://www.gotokyo.org/jp/index.html
→東京の観光公式サイト