絵馬が和同開珎、ユニークな聖神社【埼玉県】

聖神社(秩父市)

聖神社
聖神社(埼玉県秩父市)

聖神社ひじりじんじゃは日本の通貨「和同開珎」とゆかりのある神社だ。

現在神社のある場所からほど近い場所で自然銅が発見され、和同開珎の発行に至ったという歴史があり、神社にも和同開珎のモニュメントがあったりする。

お金にまつわる神社なので、金運アップを祈願する参拝者が多いようだ。

聖神社のようす

聖神社
聖神社(埼玉県秩父市)

聖神社は和同開珎とゆかりのある神社なので、和同開珎をモチーフにしたものがあちこちで見られた。

聖神社
和同開珎モニュメントに絵馬(聖神社)

すぐ目に止まったのは拝殿横にある和同開珎のモニュメントだったが、ほかに丸い形をした和同開珎の絵馬もあり、とてもユニークな神社だった。

聖神社
聖神社内にあった説明板

境内には神社についての説明板があり次のように紹介していた。

和銅露天堀り跡と聖神社
和銅(自然銅)がここ黒谷で発見され、奈良の都へ献上されたのは慶雲五年(七○八年)一月十一日のことでした。このことを非常に喜ばれた元明天皇は年号をすぐに和銅と改め、国を挙げてお祝いをし、「和同開珎」を発行しました。「和銅露天堀り跡」はこの先六百メートルほど、徒歩約十五分で到着します。
祝典のために「祝山」に建てられたお宮を今の地に移し、聖神社と称して創建されたのが同じ年の二月十三日でした。
和銅石十三個をご神宝として祀り、また蜈蚣が「百足」と書かれることにちなんで、文武百官(たくさんの役人)を遣わす代わりにと朝廷から戴いた雌雄一対の蜈蚣をご神宝として併せ祀りました。
以来、里人は、黒谷の鎮守様として千三百年の長い歳月「この上なく耳聡く口すべらかな」(何を言ってもそのことをよく理解してくれ、人の心に染み入る言葉をかけてくれる)神として崇拝してきました。
その間、今までに五回、社殿建替えが記録に残っています。現在の社殿は、昭和四十年一月二十五日秩父市有形文化財に指定されたものです。
境内には宝物庫・和銅鉱物館があり、自然銅、和同開珎、和同製蜈蚣、数百種の和銅関連鉱物、当地出土の蕨手刀などが見学できます。

秩父市/秩父市和銅保勝会

聖神社の狛犬
聖神社の狛犬

聖神社の狛犬自体はそれほど珍しく感じなかったが、狛犬が笠をかぶっていた姿にほっこりした。

和同開珎モニュメント 日本通貨発祥の地

和同開珎モニュメント
和同開珎モニュメント(埼玉県秩父市)

聖神社の案内板に載っていた和同開珎のモニュメントが見たかったので、現場まで行ってみた。

モニュメントは思っていた以上に巨大で驚いた。

銅が発見された歴史的な場所なんだろうが、それよりもモニュメントのインパクトが強くて印象的な史跡現場だった。

和同開珎モニュメントの近くには説明板があり、次のように書かれていた。

和銅遺跡
慶雲五年(七○八年)今から千三百年前、ここ武蔵国秩父郡から和銅(自然銅)が発見され都へ献上されました。これを喜んだ元明天皇が年号を「和銅」と改め、罪人の罪を許したり軽くしたり、高齢者・善行者の表彰、困窮者の救済、官位の昇進を行い、その上に武蔵国の税が免税されたと「続日本紀」に書かれています。その中に、和銅発見に関係したといわれる日下部宿禰老、津島朝臣堅石、金上元(金上无とも)の名前も見られます。都から遠く離れた秩父が、歴史の表舞台にあらわれ、一躍脚光を浴びました。
催鋳銭司の長官に多治比真人三宅麻呂が任命され、やがて日本最初の通貨とされる「和同開珎」が発行されます。国家の体制が整い、都城建設を進め、通貨時代の幕開けを告げることになった献上和銅の初めての産出場所は、ここ「和銅露天掘り跡」なのです。地質学上「出牛―黒谷断層」といわれる断層面の一部が露出した状態で、和銅山頂から、麓を流れる銅洗堀まで幅約三メートルのくぼみとなって残されています。
近くには和銅元年に創建され、和銅献上に関係が深いと伝えられる聖神社があり、大小二個の和銅石(自然銅)・和同開珎・和銅製の雌雄一対の蜈蚣がご神宝として収められています。なお、付近に散在する地名に和銅献上時を偲ばせるものが多いのも歴史の深さを物語っていると思われます。

秩父市/秩父市和銅保勝会


通貨とゆかりのある聖神社は「金運アップのご利益がある」といわれていて人気があるようだ。

ユニークなモニュメントやほかの社寺にはない珍しい絵馬もあるので、近くへ行くことがあるなら参拝したほうがいい。

聖神社周辺のMAP

聖神社
(所在地 埼玉県秩父市黒谷2191)

■聖神社までの距離(徒歩の場合)
・和銅黒谷駅…約 0.368km(04分)

■聖神社までの距離(車の場合)
・秩父市役所…約 7.31km(12分)
・埼玉県庁…約 79km(2時間05分)

観光情報に関する参考サイト

秩父観光なび
秩父市公式サイト

秩父市
公式サイト