野坂寺(秩父市)
ハスを探してあちこち見回していると、地元の方と思われる人が「ここのお寺はハスがきれいですよ」と親切に声をかけてくれた。
どうやらウワサは本当のようだ。
ピンクの蓮が印象に残った野坂寺
野坂寺は木造の建築物が複数あり、見ごたえがあって雰囲気も良くて落ち着けた。
参拝をすませた後は境内の散策を始め、目的のハスの花を見つけた。
池にハスが咲いている様子を想像していたから、壷のようなものにハスがあったのは少し驚いた。
ピンク色のハスが凛と咲いていて、どれもきれいで和んだ。
野坂寺の説明板
境内にあった野坂寺についての説明があり、次のように紹介していた。
市指定史跡 札所十二番
佛道山 野坂寺
この札所は山門が重層入母屋造りで左・右の花頭窓の内に十王像が安置され寛保寺間の建立である。
観音堂(白華殿)は正面八間半奥行七間の向拝をふした入母屋造りで観音堂と寺院本堂を兼備した形式のもので昭和四十八年に改修されたお堂である。
ご本尊は聖観世音菩薩立像で杉の一木造り像高一五六糎の等身大で藤原時代の造りといわれる。
その昔、甲斐の商人種々の具を商い来て秩父の山路に至り賊に遭い、命も危ないとき一心に観世音を唱えるに不思議や賊難を免れたという。
商人は、後、観音の利益を敬い甲斐より秘蔵の聖観世音五尺の立像を当所に安置し、この寺を建立したという縁起があります。
昭和40年1月25日/秩父市教育委員会指定
怪力柳生の牛(秩父札所12番)
また牛の木彫りがあり、何だろうと説明板を読むと次のように紹介されていた。
怪力柳生の牛
この牛は昭和六年頃より戦後にかけてトラックの代りに米や麦・薪や炭を引いて芦ヶ久保~横瀬~秩父間を往復し大活躍した有名な牛である。
当時普通の牛の三倍を超す一阡貫(三.七五トン)もの荷車を引く様子は「あたかも山が動くが如くの様子であった」
戦後の復興期の人々の暮しを支えた怪力牛であった。
又、気性が大変荒く主人以外の者は側に近づけなかった。
秩父出身の彫刻家高橋敬秀氏が昔の記憶を頼りに苦心を重ね一年余りをかけて昔の雄姿を忠実に復元したものである。
平成八年(一九九六年)作 重さ二トン・総欅材
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秩父札所をいくつか参拝しているが、古くて歴史のあるものが残されていたり、寺にまつわる伝承などを知ることもできるからおススメだ。
ただし札所めぐりをする場合は、交通の便がよくない所もあるため、移動手段を事前に決めておいてから訪れるほうがいい。
野坂寺周辺のMAP
秩父札所12番 野坂寺
(所在地 埼玉県秩父市野坂町2-12-25)
■野坂寺までの距離(車の場合)
・秩父市役所…約 1.14km(02分)
・埼玉県庁…約 73.6km(1時間57分)
観光情報についての参考サイト
■秩父三十四所 観音霊場
秩父札所連合会のサイト
■秩父観光なび
秩父市公式観光サイト
■ぶらッとちちぶ
秩父観光協会のサイト
■秩父市
公式サイト