境内に文化財がたくさんある神田明神(千代田区)
神社の鳥居が立っている近くの店で大きな「信楽焼の古狸」の像と出会う――そんなインパクトがあったので神田明神は印象に残っている。
神田明神は、境内に多くの末社がある上に恵比寿様の変わったモニュメントもあるなど、ちょっと異色な神社だった。
神田明神のようす
神田明神は東京十社のひとつで千代田区に鎮座している。
大きな社殿が立っていて、見ていると格があるというか気迫のようなものを感じる。
隋神門のところにあった説明板には次のように紹介されていた。
江戸総鎮守 神田明神
神田神社御由緒
御祭神
一の宮 大己貴命(だいこく様)
二の宮 少彦名命(えびす様)
三の宮 平将門命(まさかど様)
正式名称・神田神社。東京都心一〇八町会の総氏神様で、神田・日本橋・秋葉原・大手丸の内、そして東京の食を支える市場の発祥地の氏神様として、青果市場・魚市場の人々からもあつく崇敬されております。縁結び、商売繁昌、社運降昌、除災厄除、病気平癒など数多くのご神徳をお持ちの神々です。
当社は、天平二年(七三〇)のご創建で、江戸東京の中で最も歴史のある神社のひとつです。はじめは現在の千代田区大手町・将門塚周辺に鎮座していましたが、徳川家康公が江戸に幕府を開き江戸城が拡張された時、江戸城から表鬼門にあたる現在の地へ遷座いたしました。それ以降、江戸時代を通じて「江戸総鎮守」として幕府から江戸庶民にいたるまで多くの人々の崇敬を受けました。さらに、明治に入り、准勅祭社・東京府社に列格し皇居・東京の守護神と仰がれ、明治天皇も親しくご参拝になられました。
境内には、日本初の本格的な鉄骨鉄筋コンクリート・総漆朱塗造の御社殿(国指定登録文化財)や、総檜造の隋神門、神札授与所・参拝者待合室・休憩所を兼ねた鳳凰殿、明神会館・資料館・石造日本一の大きさを誇るだいこく様尊像・えびす様尊像・江戸国学発祥の地碑・銭形平次の碑などがございます。縁結びのご神徳から神前結婚式も多く行われております。
当社の祭礼・神田祭は二年に一度執り行なわれ、江戸時代には江戸城内に入り徳川将軍が上覧したため、御用祭とも天下祭とも呼ばれました。また日本三大祭、江戸三大祭のひとつにも数えられております。現在は鳳輦・神輿をはじめとする江戸時代さながらの祭礼行列が、神田・日本橋・秋葉原・大手丸の内の広大な氏子一〇八町会を巡行する「神幸祭」と、氏子の町神輿約二〇〇基が町を練り歩き、神社へ迫力ある宮入をする「神輿宮入」を中心に賑やかに行われております。
平成十九年春 神田神社社務所
境内を散策してみたが末社の数が多くて驚く。
神社の境内マップを見ると5社以上あったのですべての参拝は諦めた。
また文化財指定となっている石獅子もあり、その出来映えの良さと歴史の古さに驚いた。
石獅子の前には説明文があり、次のように書かれていた。
千代田区指定有形民俗文化財/指定 平成三年四月
『石獅子』
概要
名 称…石獅子 夫婦二頭
所 在…千代田区外神田二-一六
所有者…神田神社
本石獅子は、区内に残る数少ない江戸期の石造物の一つであり、当時の庶民の信仰を知る上で貴重な資料である。
『武江年表』には「文久二年(一八六二)十一月両替屋仲間より神田社前へ、岩石を積み、石にて刻みし獅子の子落としの作り物を納む」とあり、江戸時代でも幕末期に製作されたと考えられる。
神社境内の獅子山に据えられていたが、大正十二年(一九二三)の関東大震災により獅子山自体は崩壊した。その際、子獅子は、紛失したものの、親獅子二頭は、保存され、再建された獅子山に据えられた。
平成三年十二月 千代田区教育委員会
もうひとつ、印象深かったのが「えびす様ご尊像」で、大波の中に恵比寿様とタイやフグやカメがいるなど、なかなか斬新なモニュメントだった。
東京十社にもなっている神田明神だが、この日の参拝者はまばらで散策しやすくてよかった。
神田明神は周辺に名所「湯島聖堂」や観光地として人気のある秋葉原も近いので街歩きしてみるといいかも。
【こぼれ話】東京十社めぐり
東京十社…東京鎮護のため准勅祭神社として定めた10の神社。
- 根津神社(文京区根津)
- 神田神社(千代田区外神田)
- 亀戸天神社(江東区亀戸)
- 白山神社(文京区白山)
- 王子神社(北区王子本町)
- 芝大神宮(港区芝大門)
- 日枝神社(千代田区永田町)
- 品川神社(品川区北品川)
- 富岡八幡宮(江東区富岡)
- 氷川神社(港区赤坂)
リーフレットによると次のように神田明神は紹介されていた。
神田神社(神田明神)
御祭神 大己貴命 少彦名命 平将門命
例大祭 五月十五日
当社は天平二年、出雲族神田臣が祖神大己貴命を現在の皇居大手門付近に祀ったのを創祀とし、後、時宗真教上人により平将門公が合わせ祀られ以来江戸総鎮守神田明神として広く庶衆の信仰を集めた。
徳川将軍の江戸城拡張に際し、元和二年艮の鬼門の守護神として現在地に遷座され、歴代将軍家の尊崇篤く、神田祭は天下祭と呼ばれた。
その後明治天皇の御親拝を仰ぎ、現在は東京の中心一○八町の氏神として崇められている。
神田明神周辺のMAP
神田明神
(所在地 東京都千代田区外神田2-16-2)
■神田明神までの距離(徒歩の場合)
・末広町駅…約 0.441km(05分)
・御茶ノ水駅…約 0.665km(08分)
観光情報についての参考サイト
■神田明神
https://www.kandamyoujin.or.jp/
■VISIT CHIYODA
https://visit-chiyoda.tokyo/
→千代田区観光協会
■千代田区 公式サイト
https://www.city.chiyoda.lg.jp/
■GO TOKYO
https://www.gotokyo.org/jp/index.html
→東京の観光公式サイト