招き猫とゆかりのある豪徳寺(世田谷区)
世田谷区に「招き猫」とゆかりのある寺があると知った。
招き猫は日本ではむかしから福を招く縁起物として知られているし、ネコは大衆から好かれやすい動物とあって現代でも人気がある。
その招き猫と寺の関わりに興味がわいて参拝してきたが、縁起を担ぎに来る人が多いのか、それともネコ好きが参拝しているのか…とにかく人気のある寺のようで、たくさんのネコがいて驚いた。
招き猫だらけの豪徳寺
豪徳寺は緑が多くて雰囲気がよく、外観は落ち着いた感じの寺だ。
梵鐘や三重塔など境内には見どころがあり、散策していて楽しめた。
招福堂にある緻密に置かれた招き猫
気持ちよく散策していると緑の中に白い塊が見えた。
何だろう?と目を向けると、視界に入ってきたのは無数のネコ。
ちょっと多いではなく、一瞬たじろぐほどの大量の招き猫。
本来なら見つけて喜ぶべきところだが、あまりの数の多さにただただ驚く出会いとなった。
近くまで寄ってみるとネコたちは見事なまでに整然と並んでいた。
これは几帳面な人が配置したに違いない…
みっちりと置かれていたので、新しくやって来るネコを間に入れるのは不可能だろう。
招福堂には社務所のようなものがあって、招き猫が展示されていた。
招き猫はシンプルな白猫のみだがサイズはいろいろあった。
【こぼれ話】豪徳寺と招き猫の縁
伝承によると、井伊家の藩主が寺の前を通ったときに門前で手招きしている猫を見つけ、近づいて行ったところ落雷から難を逃れたという。
このことがあって、豪徳寺は招き猫にゆかりのある寺となり、招福堂にはたくさんの招き猫が奉納されるに至っている。
豪徳寺のようす
「招き猫とゆかりのある寺」というだけで訪れたが、豪徳寺は文化財に指定されているものもある歴史のある寺だった。
豪徳寺は彦根藩主・井伊家の菩提寺で国指定史跡となっている墓所がある。
入口には説明板があり、井伊家についての紹介や墓所全体図も描かれてて、『桜門外の変』で殺害された井伊直助のお墓もあった。
◇
豪徳寺の境内にはあちこちに説明板があり歴史を紹介していた。
すべてを読むことはできなかったが、歴史のある寺なので興味深い内容が期待できそうだった。
豪徳寺までの道
豪徳寺へ行く途中の並木道は風情があった。
木の立札があって何やら書かれていたので読んでみたが、次のような内容だった。
豪徳寺参道の松並木 (地域風景資産)
松の巨木がつくりだす、トンネルの様な参道の並木は、豪徳寺と一体となって風格のある風景を生み出している。
【こぼれ話】地域風景資産ってなに?
調べてみると、世田谷区のサイトに次のように説明があった。
『地域風景資産は、このような大切にしたい身近な風景を守り、育て、つくることを目的とし、世田谷区風景づくり条例に基づき選定されたものです。』(抜粋)
また、「地域風景資産」と似たようなものが中野区にもあり、中野区では中野区の都市観光の振興を目的として「中野区認定観光資源」を選定しているようだ。
観光資源を選定するなど積極的な活動があると、その土地の名所へ訪れやすくなるので、いい取り組みだと思った。
豪徳寺周辺のMAP
豪徳寺
(所在地 東京都世田谷区豪徳寺2-24-7)
■豪徳寺までの距離(徒歩の場合)
・宮の坂駅…約 0.337km(04分)
【こぼれ話】世田谷線散策きっぷ
世田谷線周辺を散策するなら「世田谷線散策きっぷ」がおススメだ。
一日乗り放題なので、電車を利用してあちこち行きたい人にはかなりお得だ。
切符を購入したらリーフレットをもらった。
リーフレットには世田谷線各駅の観光スポットが紹介されていて便利だった。
観光情報についての参考サイト
■世田谷区
公式サイト
■東急電鉄
東急電鉄のサイト
沿線・駅周辺ガイドの「世田谷線」からも観光情報が得られる。おトクなきっぷ では紹介した「世田谷線散策きっぷ」の情報もある。